シネフィル気取りのブログ

1日1本は映画見ようかと ショットやモンタージュ、映画の本質を読み解ける人間になるため日々精進

さて、スナッチを見た

モンタージュそのもの この作品は物事の因果関係を映像の切り貼りによってはっきり表している
モンタージュとは銃を撃つ人間のショット 次に後ろに倒れるショット
それぞれ個別に見ると関係のないショットだが繋げると銃で撃たれたのだなと理解できるようになる編集のことです(多分)
他のブログにもあったが、死体を轢く黒人、ミルク放り捨てる二人組、そのミルクがフロントガラスにぶつかって事故るアメリカ人、その事故った車のトランクに入れられてたロシア人が逃げ出す→黒人に轢かれる 
このシーンは完璧
ショットの順番が時間通りでないのに上の3つのシーンの因果関係を見せられると完全に理解するし、その繋がりに感心する
他の記事では映画は省略だと言っていて、それもその通りで編集とはそのことだとも思う
つまりあんな大人数の物語を2時間の枠に収めるには上手に「省略」しないと無理だ
最初の人物の自己紹介で一体どれだけの観客が顔と名前を一致させ全員を覚えれるか?無理だ
しかし映画が進んでいくと何故か覚えている。
それは勢力図?を理解しやすくするため常に登場人物が同じ人間とつるんでおり複数人いるグループで撮影されていてまとまりで覚えやすいのだ(黒人なら黒人でかためる)

印象的なのは他にも最初の登場人物の紹介、ボクシングでのスローモーション(後にシャーロック・ホームズでも使われる)、ボクシングでの水に沈むイメージ死体からのアングル等の下からのアングル、斜めにスタイリッシュに撮るショット(画面内に全員の登場人物を上手く収めている)
遠景が少ないこと

自分がこの映画を見て思ったのは遠景が少ないこと、まるで4コマ漫画のような映画だということ
画面全体がドブネズミのような雰囲気を持っていること
ガイリッチー監督のシャーロック・ホームズでもこの雰囲気は引き継がれる

なぜ4コマ(僕のイメージするアメコミ)と感じたかというと人の撮り方と物へのクローズアップだろう
銃の記銘?のところとか特にマンガっぽい

他にもオーバーラップなどもあった

この作品は音も面白い。ショットの連発とそこに合わせてくる音はエドガーライトのホツトファッズを連想させる

そして少し前にイングロリアスバスターズを見ていたのだが、それとこれでブラピの魅力が少し分かり始めた。というのも彼を自分はゴリラっぽくて全然格好良くないと思っていた(特にセブンを見て)
しかしそのワイルドで陽気なところが彼の魅力なのだ

細かい映像分析を課題にして大まかに気付いたのはこの位だ 基本的に会話劇コメディと因果関係がはっきりした展開が魅力だ
次は20~30分や印象に残ったシーン分析しようと思います